生きていく。ただ、それだけのこと。

システムエンジニア、旅、世界を学ぶこととか、雑記ぶろぐ。世界遺産マイスターになれました。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を歩く ~いざ出発!、、、まで!~

カミーノの旅を振り返りつつ、まとめようと思い、書き始めたのが去年。

準備編しか書いてない。

準備編が書き終わって、さあ、本編だ!というところでブログが途切れたしまった。

気を取り直してはじめよう。

今度は息切れせずに、連載していきたい。

・・・。

旅立ち編!の手前!

カミーノにいこうと決めるまで。

カミーノについては下記参照。

tadasoredakenokoto.hatenablog.com

 

1.いってみたい。

2012年から2014年の間、およそ25か月。

世界を放浪し、世界一周を成し遂げた。

まわった国は50か国弱。

196か国もある世界の4分の1しかいってない。世界一周したといっても、みていない国のほうが多い。

それでも、やりたいことはやったし、満足のいくものだった。

ほんとに、ずっと楽しい旅であった。 

世界一周 イスラムへーレス メキシコ

イスラムへーレス メキシコ

 旅に出る前は

「こんなことは二度とできない。いきたいとこいってやろう。」

そう思ってた。

そう思って旅にでた。

いこう、と決めていた場所には大体いけた。

なのに、日本に帰ってきたときには行きたいところが増えていた。

旅人が集まれば、当然のように旅の話になる。

いってよかったところ、お勧めの場所、いってみたいところ。

そこで聞いた中の一つに「カミーノ」があった。

世界遺産を勉強していた自分にとっては、言葉・文化としては知っていた。

しかし、まさかいこうとする人に出会うとは。

いや、いくことができるのか?クリスチャンじゃなくてもいいのか?

その人は日本を出る前に、四国のお遍路さんを歩いてきたらしい。

世界を放浪する前からこのカミーノにいくことは決めていたらしい。

そのときは、「なるほどー。そういうのもあるんだー。」

ぐらいだった。 

 きっかけは間違いなくこのときだろう。

心のどこかに「カミーノ」というものが刻まれた。

 

 

世界一周をおえ、普通のサラリーマンになった。

GW、お盆休には海外旅行にいき、秋には京都に紅葉をみにいく。

そんな感じで日々を送っていた。

当たり前だが、長期の旅なんてできやしない。

できやしない、と思っていた。

サラリーマンに戻った頃は遊んでいた分を取り戻すため、資格の取得のための勉強に励んでいた。ある程度の資格やら検定やらを取り終えて、ダラダラしていた時にふと思い浮かんだ。

世界遺産検定とるか。」

2級まではもっている。でも、2級なんてそんな大したことないじゃないか。

まずは1級とるか。

という流れで世界遺産について勉強し直していたら、でてきたのが

サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」

だ。

カミーノだ。

そういえば、そんなのあったなー。いきたいと思ってたなー。

サラリーマンとして、普通になってきた自分に、バックパッカーだったころの思いが蘇ってきた。

そういえば、これってどうやっていくんだろう?

調べることにした。

ググるとけっこうでてくるのね。いった人のブログが。

また、

日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会

 なるものも。

はー。けっこうポピュラーなんだねー。

いろいろ見ていくうちにわかってきたことは、

・クリスチャン以外でも歩いていい。一種のイベントみたいなもの

・毎日あるく。宿は巡礼者用がある。

・1か月ぐらいかかる。

があった。

ここで、やはり時間の問題がでてくる。サラリーマンの辛いところ。「1か月」の休みは無理だろう。いけて2週間ちょいとか。

ちょっと無理だなー。

でも、休みとれたらいきたいなー。とれないだろうなー。

でも、楽しそうだなー。

と、妄想して楽しむ程度のことになってしまった。 

 

2.いく。と決めた。

 世界遺産検定1級当日。

席に座りまわりを見渡す。様々な年代の人がいる。

誰も何も喋らず、教科書やノートをみて、復習している。

いいね、この空気。

ただの検定なので、大学受験程の緊張感はないが、それでもピリッとした空気がながれている。

試験時間10分前になり、アンケート用紙的なものが配られる。

細かい項目は忘れたが、項目の一つに

「いってみたい世界遺産は?」

というのがあった。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」

と書いた。確か理由も書いた気がする。

そこに、

「中世のクリスチャンの文化、精神を肌で感じてみたい」

と書いてしまった。

世界一周をおえ、サラリーマンになった。海外旅行にいったり、仕事のために勉強したり、友達と一生懸命あそんだり。それなりに、いや、けっこう楽しい毎日を送っていた。それでも、心のどこかには、「旅にでたい」という思いがあった。 

 たぶん、いけないだろうと思って閉じ込めていたのだろう。

それがでてきてしまった。

たかが、アンケートとはいえ、書いてしまった。

この気持ちに偽りはない。

よし。

いこう!いや、いく!

と決めた。

試験前に勝手に盛り上がり、一人変なテンションになってしまった。(試験はしっかりうかりましたよ!)

 

いくとは決めたが、それは勝手な気持ちな課題はまだある。

今までもやもやっとしてたものもいくと決めたことにより、より現実的なものとなってきた。

そして、いくと決めたからこそ、課題が明確になった。

・装備が足りない。

・体力的な問題。歩ききれるか。

・時間をとれるか。

1つ目は買い揃えればいい。

2つ目は体力をつければいい。実際に歩けばいい。試験を終えた次の週から毎週末20Km歩いていた。

問題は3つ目だ。1つ目、2つ目は自分の問題だから自分でどうにかできる。

しかし、3つ目は自分だけではない。仕事をどうするか。フリーランサーならまだどうにかできるかもだが、ただのサラリーマンだ。会社的な問題、現場プロジェクトの問題。ここを調整しなければどうにもならん。

ええい、まあよい。まずは社長に相談だ。

「2か月休みたいです。旅がしたくて。」

「楽しそうだね。休みはあげないけど。」

「ですよね。」

「休みがほしいんですけど。」

「いや、無理だって。」

「ですよね。」

 

毎月相談した。小さい会社だし、社長とも仲良かったし。

 

「2か月休みたい。おれ、旅、いく。」

「仕事が調整できたらね。」

これはいける!

当時アサインされていたプロジェクトの切れ目と次のプロジェクトにアサインされる時期を幸運なことに調整でき、なんとか2か月間の休み(といって休職)をもらった。

いく、と決めてから半年以上はかかったかな。

普通の会社では無理だよ、というかもしれない。

はじめはそう思ってた。

でも、いきたかった。

思いを口にした。

言い出さないことには何も始まらないから。

こうして2018年4月から2か月間、旅にでることとなった。

 

「いつかいきたいなー。」

「時間あればいけるのになー。」

では、一生いけない。

「旅にいく。」

と、決めたその日から旅が始まるのだから。

 

世界一周 ケアンズ オーストラリア

ケアンズ オーストラリア

 

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